2006.08 無料公開記事      ▲TOP PAGE

特集関連インタビュー

「3分、2週間、400万」ベースに

ネット通販番組の視聴は根付く


USEN
江竜寿部長(メディア推進企画部)

 1000万人の会員を抱えるUSENの無料ネット放送「GyaO」が、ショッピングチャンネルを立ち上げて約半年。急速に参加企業が増加し始めている。果たしてネットで通販番組を見るという視聴形態は根付くのか――。同社GyaO事業本部営業局メディア推進企画部の江竜寿部長に聞いた。

動画素材ない企業も参加へ

――GyaOショッピング開始の経緯は。


 GyaO自体は2005年4月に開局しましたが、当初からショッピングを立ち上げる意思はありました。ただ、視聴者数がゼロからスタートしたということもあり、一拍置いた06年2月20日の立ち上げとなったわけです。05年12月にGyaOの視聴者数500万人を超えたあたりから、テナントさんへのお声がけを始めました。

――テナント数がここ最近で急激に伸びていますが、なぜですか。

 現時点でテナント数は28店ございます。伸びの理由としてはまず、当初は動画の素材をすでにお持ちの企業がほとんどだったことが挙げられます。2月の時点で動画ショッピングをネット上で展開している事例はほとんど見当たらない状況でしたので、出店いただける企業は限られていました。つまり、テレビショッパーの方々がほとんどで、手間もかからずに始めていただけるということからご賛同願えました。
 一方、ここにきて増えてきているのは、どちらかと言うと動画素材をお持ちでない新たに番組制作をする必要のある企業です。聞くところによると、カタログ通販企業は売り上げの30%くらいはネット経由になっているそうです。そのため、今後のネット通販市場を見通すと、次に来るのは動画だろうということから、早いうちにGyaOでの通販を始めたいというご意向があるようです。
 6月にGyaOの視聴登録者が1000万人を超えたこともあり、このメディアの中でコンテンツを置きたいと思っていただけているのではないでしょうか。
 現在、非常に引き合いは多く、1日に3〜4件の問い合わせがあります。7月だけでも月末にかけて新たにオープンする企業があり、8月の予定もすでに決まっています。

――店舗数はどれくらいにまで伸びると予想されていますか。

 店舗数にはこだわっておりません。GyaOとしてテイストの合う商品群を取りそろえたいというのが第1にあるので、数よりも質を追いかけていきたいと考えています。

――GyaOのテイストとは何ですか。

 GyaOは映画や音楽などを見る目的の人が集まるエンターテインメントサイト。ですから、安価で日常的な商品を紹介するだけでは駄目だと思っています。
 例えば、ある人気アーティストのDVDボックスやGyaOで放映した人気作品のDVD化商品、番組とのコラボ商品も売れています。コラボ商品では、タレントの中川翔子(愛称:しょこたん)がナビゲーターを務める「溜池Now」というバラエティ番組のオリジナルTシャツを作ったところ、100枚限定の商品が一瞬にして完売しました。
 もう1つの傾向としては、可処分所得の高い人が多いようで、ある会社の9万円のダイエットスーツがコンスタントに売れていたり、38万円のロレックスが売れたりなどもしています。

――確か、かなりの高額商品も扱っていましたよね。

 10億円の宝石ですね。それは当然売れなかったのですが(笑)、話題性ということでは貢献したのではないかと思っています。

 (続きは月刊「ネット販売」にて)

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