2005.9 無料公開記事    ▲TOP PAGE

楽天店舗で個人情報が漏えい

「死角」排除策も、店舗からは不満



「起こるべくして起こったこと。これまで、楽天は個人情報漏えいへの認識と管理が甘かった」(楽天市場出店者)――。

「リストを守るのは簡単ではない。リストは受注、配送でももれる。そこまで眼を光らせることができるのか」(リスト業者)――。

「ECユーザーへ不安が広がることが一番怖い」(業界関係者)――。



7月下旬に発生した楽天(本社・東京都港区、三木谷浩史会長兼社長)の店舗での個人情報漏えい問題が波紋を広げている。

「住所」「氏名」「電話番号」「購入商品」「生年月日」という一連の個人情報に加え、致命的だったのは。「クレジットカード番号」が流出したことだ。これにより、偽造カードの作成やECサイトでの不正使用の可能性が否定できないからである。

「個人情報の流失自体が大罪のように報道される」(関係者)という風潮の中で起こった問題だけに、楽天は早急かつナーバスに対応。

漏えい発覚からほぼ1週間程度で、クレジット情報を店舗に反映させないことを柱とする新決済システムを導入。一方で、店舗側からは、あまりに急なシステムの改善に不満の声も聞かれる。また、今回の対応では、完全に情報漏えいを防ぐことが出来ないと指摘する向きもある。問題の経緯や実際の反応を含め、この事件を検証する。

(つづく)

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