2005.6 無料公開記事  ▲TOP PAGE

急進するCtoCモバイル競売の現状

――DeNA、ゼイヴェル



 端末技術の向上や、各通信会社が導入したネット接続料金の定額制でその市場規模を拡大させ始めたモバイル通販市場。中でも急激にその市場規模を伸ばしているのが、モバイル版のCtoCネット競売だ。

 パソコン上では、楽天、ヤフーの2強が巨大なシェアを持ち、もはや容易には参入することはできない。しかし、いまだ未開拓なモバイル上では、むしろ、小回りが利かず、その参入が立ち遅れている楽天、ヤフーに先駆けて、モバイル競売を手がけたDeNA、ゼイヴェルの2社が確固たる地位を築きつつある。

 急進するCtoCモバイル競売の現状と可能性はどのようなものなのだろうか。

 ネット競売および仮想モール「ビッダーズ」を運営するディー・エヌ・エー(DeNA=本社・東京都渋谷区、南場智子社長、URL: http://www.bidders.co.jp/)は今年6月、モバイル競売に特化した専門会社「株式会社モバオク」を設立する。

 新会社は6月後半に携帯電話キャリアのKDDIに第三者割当増資を実施する予定で、共同出資会社とする。キャリアのパワーを吸収して、さらにモバイル競売事業の拡大を図る考えだ。


 実は、DeNAはCtoCのモバイルオークションサイト「モバオク」を2004年4月から他社に先駆けて開始しており、モバイル競売では先駆者とも言える。現状、すべてのモバイルサイトの中で「モバオク」は最大のアクセス数、1日5000万ページビューを誇る。

 また、今年1月からKDDIの携帯電話インターネット接続サービス「EZweb」上で、モバイル競売サイト「auオークション」を運営。両サイト合計での1日あたりの会員増加数は約7000人と急拡大。2005年3月期における同事業の売上高は1億5500万円となっている。(つづく)
(鹿野利幸、峯木多恵子)
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