2004.11 無料公開記事    ▲TOP PAGE



常に消費者視点の中立性が重要
カカクコム コンテンツ部部長
Web Master
中島英廣氏


 くちコミサイトを成功させるには、ある程度のリスクを伴います。悪いことが書かれているから消すのではなく、それが真実であれば、残しておかなければなりません。これができるか否かで、中立性を維持できるかが決まります。

 当然、訴えられるリスクもあるでしょう。人を介さなければならないという手間もあります。しかし、中立性はくちコミサイトにとって絶対に必要なことなんです。

 なぜなら、消費者は「同じ消費者の意見だから信頼できる」と考えているからこそ、くちコミを求めるのです。店員さんはセールストークとして商品を勧めますが、近所のおばさんは、そういった面はなく、純粋にいい商品だから人に勧めているんです。これがくちコミの本質です。

 使いやすさと親しみやすさの向上も重要です。

 我々の目指す方向性としては、ショッピングの際に必要な情報はすべてユーザーに提供したいと思っています。例えば、今は「店舗の評価」や「配送の品質」などといった情報はありません。しかし、購買フローの中で、これらの情報があればとても便利なもので、需要があると思います。

 掲示板の書き込みを利用した経験のある人は、未だに22.9%しかいません。「価格.com」はマニアのサイトから始まりましたが、今後は初中級者でもどんどん掲示板に書き込みをするようになってもらいたい。その一歩を踏み出す手助けになるサービスも、今後は作っていきたいです。

 「分かりにくいな」というのは全部取り払う。商材の情報に関係のない掲示板の書き込みは消す。これら管理面のノウハウをさらに磨きつつ中立性を維持し続けて、すべてのユーザーから見て使いやすく、親しみやすいサービスを提供していきたいです。

 それがアクセス数と利用者数の増大につながり、結果的に企業の収益となる。そういうビジネスモデルになっていることが、「価格.com」の企業としての強みでもあります。(談)

(島田昇)

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