2002.2 無料公開記事 ネット販売2002.2
 
海外動向
 
米国クリスマス商戦、ネット販売好調  訪問者、売上とも大幅増の結果に
 


 2001年の米国の年末商戦では、2000年に引き続きネット関連の販売が好調に推移したようだ。小売全体は景気後退のあおりを受け前年並みとなり、過去10年で最悪の数字になったとみられるが、ネット関連の売り上げは「20%の成長」(米国の調査会社スピーゲル調べ)など大幅なパイの増加を指し示すデータが複数出ており、ネット販売においては今年のクリスマス商戦が明るい話題の一つとなっている。
 ニューヨークに本社があるネット動向の調査会社ジュピターメディアマトリックスによれば、昨年11月25日の週から12月23日の週までに週平均5130万人のユーザーが、オンラインのショッピングサイトを訪れたとしている。これは前年の同じ時期の50%増、99年に比べると95%の増加となった。これについて同社では「年末商戦においてネットの利用が欠かすものの出来ないものになったことを示すもの」(チャーリー・バッチウォルター副社長)としており、また「スタート当初の強い勢いが最終的にトーンダウンした2000年の動向と異なり、今期は当初の勢いを最後まで維持した」と述べている。
 サイト別にみると、全体ではイーベイドットコムが1日平均451万5000人(前年比83.6%増)の訪問者を集めトップ。アマゾン・ドットコムは251万9000人(同59.1%増)で二位に、以下マイポインツ・ドットコムの201万6000人(同44.9%増)、ビズレイトの68万3000人(同33.9%増)、ハーフ・ドットコムの65万2000人(同29.1%増)となっている。
 またリアル店舗とネットを連動させる「クリックアンドモルタル」を志向する企業のサイトが好調で、コロンビアハウスが1日平均59万8000人の訪問者を集めたほか、トイザラスが、51万5000人、バーンズアンドノーブルが44万7000人。
 一方、ポータルサイトの大手ヤフーの発表によると第4四半期の同社のサイト経由の売上高は、約103億ドルでホリデーシーズンでは前年比86%増となったという。また、12月10日月曜日の売り上げが最も大きかったとしている。ヤフーショッピングで最も売れた商品のランキングは、(1)ビデオゲーム(2)デジタルカメラ(3)ラップトップパソコン(4)おもちゃ(5)衣料品??だった。またマイクロソフトのサイトも同56%増と大きく売り上げを伸ばしたとしている。
 また、今年の年末商戦時のネット販売のトレンドは「価格訴求」。多くのサイトが期間限定のバーゲンや魅力的なディスカウントを消費者に提案し人気を集めたという。ポータルサイトを運営するテラライコスでは「ホリデイアットライコス」「バーゲン」「25ドル以下のギフト」など年末商戦向けに15のガイドカテゴリーを制作。中でも「SAVE UP TO 80%」「リキッダレーション」(精算)の二つのサイトが最もクリック数を集めたという。

UP